当院に出入りする子供さんや若い患者さんを見かけて、「こんな若い人が何処が悪くて通院しているのですか」という質問を受けるところをみると、「鍼灸は高齢者の慢性病に対する治療法」というイメージで捉えている方が多いようですが、鍼灸治療は老若男女を問わず幅広い世代の広範囲な病気とその症状に効果が期待できます。個別の病名や症状については治療実績で説明してますが、大体どのような時に鍼灸治療を利用すればよいかという事についてまとめてみました。

  • 痛み・凝り感・疲労感等のように昔から鍼灸治療が良く効くと言われている症状。
  • 病院で検査を受けても病名が判らず治療方針が定まらない症状や、医師から「難しい病気ですから治りにくいですよ」と言われた病気でも諦めずに見せて下さい。基本的には西洋医学で難しい病気は東洋医学でも難しいのですが、視点を変える事によって解決の道が見えて来るかもしれません。
  • 医師の診察で病名が判り、指示どうりの治療を受けているが治らなかったり、医師から「治りました」と言われても何らかの苦痛が残っている場合。ただし、素人判断で医師から処方された薬を止めてしまう事は危険です。
  • 医薬品に対する不安があったり、薬の服用を最小限にしたい(アレルギー反応や妊娠中など)場合。この時も専門医の診察は恐がらずに受けて下さい。
  • 他の鍼灸院での治療効果が認められなかった時でも諦めずに見せて下さい。
  • 鍼灸治療で病気が治った後の再発予防の目的。

健康と美容の為の予防医学として鍼灸治療を利用する事は一番良い事です。東洋医学には「未病を治す」という考え方がありまして、中国の古い医学書には「患ってから治療をするという事は、喉が渇いてから井戸を掘ったり、戦いが始まってから兵を鍛えるに等しい事である」と説いています。何処が悪いのか判らないが、何となく体が辛く精神的にも不安定(半健康・半病人状態)、あるいは自分なりの健康法を行ってはいるが不十分な印象をお持ちの方は、ぜひ鍼灸治療をお試し下さい。

4.当院の治療方針